「5S」と「見える化」が役立つ!
日々たくさんの仕事に追われている、来客・外出・出張など事務所にいる時間の確保もままならない、という方も多いと思いますが、そういった状況下でも、今日誰がどこで何の作業をしているか把握していますか。鍵の管理が適切にされているか、農薬の記録簿は誰がチェックしているか、分かりますか。それを管理する責任者がいたとしても、どんな方法でなされているか、スムーズに行われているのかをチェックするのは、会社としてとても大切なことであり、それに役立つのが「5S」(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)と「見える化」です。これに取り組んだ農家の声をいくつかご紹介します。
(農林水産省『農業の「働き方改革」経営者向けガイド』より抜粋)
- 「5S」に取り組んだ感想
- ・道具の整理整頓から始めた。道具を持ち出したら自分の名前が付いた札をその場所の釘にかけておき、毎日夕方確認してSNSにアップすることで、無くした日がすぐわかるようになった。
- 「見える化」に取り組んだ感想
- ・SNSで現場外からも作業内容の指示を出したり、圃場の様子のチェック、問題点の報告と確認ができるようにして、業務を効率化した。
>・作業管理別に従業員の LINE
グループを作り、作業内容や作業状況を共有し、作業ミスを防ぐことができた。LINE グループのおかげでいろいろな意見やアイディアも出るようになった。
このように「5S」と「見える化」を推進し定着させることで、以下のような多くの効果が見込まれます。
- ・ムダの削減
- ・清掃の習慣化、維持管理のしくみづくり
- ・情報の共用化
- ・計画に基づいた作業の実現
- ・異常管理(正常や基準を決める)
おかしいと気づくきっかけから改善意識が醸成され、それが仕事の質をあげ、人材育成にもつながります。次ページ以降に取組の例をいくつか挙げますので、参考にして下さい。
2S(整理・整頓)の事例
所定の置場所を作り整頓管理し継続する。
すぐに道具の場所がわかるため、紛失(異常)があれば気づく →「どこに」「なにを」「どれだけ」を決める。
見える化の事例
例)誰が、どこで、何をしているがわかる。作業の進捗がわかる。圃場の場所がわかる。