労働環境の整備をしたい

労働環境改善のねらい

男女を問わず誰もが働きやすい職場づくりを目指すとき、女性に配慮したハード面の整備や作業の見直しが必須となります。もともと女性は男性に比べて力が弱かったり、出産や育児、介護という家族環境の変化の影響を受けやすい立場にある以上、そこにスポットを当てて課題をクリアしてこそ、誰もが働きやすい職場を作ることができます。
この章では「農作業事故防止」と「快適な職場環境の実現」という異なる2つの観点から、労働環境改善の必要性を考えてみます。

労働環境改善の方法

日々の農作業を安全に行うための、また快適な職場環境を作るためのポイントを紹介します。

出産・子育て期にある女性農業者の労働面からの配慮

ここまでは、労働者の男女別に関わらず、快適な職場環境の実現に向けての手法や工夫などを記してきました。この章では、出産・子育て期にある女性農業者が働く際に配慮すべき項目を国際的な動向を含めて紹介します。

誰もが働きやすい職場を目指して

日本農業法人協会が2015年度から2017年度の3カ年で行った「農業の未来をつくる女性活躍経営体 100選」(女性活躍に取り組む農業経営体を全国から公募・認定する事業)では、102の経営体が認定されました。これらの経営体に共通することは、経営者が現場の声にしっかり耳を傾け、コミュニケーションをとりあって職場環境を整えていったことです。こうした改善の積み重ねが従業員の活力の源泉となり、従業員たちの活躍が会社を支える、という相乗効果を生んでいったのだと思います。
もちろん女性や妊産婦に配慮したハード面の整備や作業面の見直しは必要ですが、逆に考えると、その部分をクリアすれば、「男女を問わず、誰にとっても働きやすい職場が作れる」ということです。
常に現場目線で、従業員とコミュニケーションをとりながら作業を見直していくことが、快適な職場環境を作る近道であることを忘れないで下さい。

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