<デジタルブック>女性活躍経営体 100選

WAP100は、女性活躍に取り組む農業経営体を全国から公募・認定するもので、2015年度から2017年度の3カ年で102の経営体を認定するに至りました。その審査は、学識者および農外企業関係者などの有識者からなる審査委員会によって行われ、審査内容は「女性の活躍推進に関して、1経営者の理念や方針に沿って、2具体的な取り組みを行い、3経営上の成果が現れていること」です。対象となるのは、農畜産物の生産の事業を行うとともに女性活躍を推進している農業経営体であれば、法人・個人などの形態や、代表者の性別は問いません。女性の取り組みが評価され、売上増加や品質向上などの成果に現れていることがポイントとなります。

一般的に女性活躍といえば、女性リーダーによる経営を連想する方が多いと思います。しかし、WAP100では「これから女性活躍を目指す農業経営体のモデル」となるため、女性リーダー以外にも多様な経営体が認定されています。例えば、家族経営協定を結び、経営者の妻や娘など、家族それぞれが主体的に経営へ参画している場合や、女性従業員を多数雇用する経営で、働きやすい環境づくりを経営者が積極的に推進している場合など、新時代の農業経営に参考となる事例が幅広く発掘されました。

WAP100に認定された経営体は、生産品目をみると、コメ、野菜、果樹、花き、きのこ、畜産など、実に多岐にわたり、加工・直売部門はもとより、生産現場でも女性の力が発揮されています。肉用牛を生産する経営体では、女性従業員が自らの希望で人工授精師の資格を取り、繁殖・哺育を担当することで繁殖率の向上や事故の減少に貢献しています。また、露地野菜を生産する経営体では、育苗管理を女性従業員に任せ、苗の歩留まりを向上させた事例もあります。

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