地域の子供たちが憧れる、いきいきと輝く女性農業者を目指す(長野県)

齋藤志穂(さいとうしほ)さんは、医療系大学を卒業後、理学療法士として働いていましたが、子育てはのんびり田舎でしたいと平成22(2010)年に出身地の長野県原村(はらむら)にUターン就農し、花きの栽培を始めました。

家族経営協定を結び、共同経営者として覚悟を決めて就農した齋藤(さいとう)さんにとって、地元では農業に携わる女性を「妻が夫の仕事を手伝っている」とみなされる雰囲気を残念に思っていました。共同経営者として認知されるよう、営業や商談に積極的に参加したり、花の購入者は女性が多いことから、女性の視点を経営判断に活かしたりするなどの努力をしています。また、農業に関わる女性が自分らしさを大切にしながらいきいきと輝けるようにと、平成29(2017)年に原村(はらむら)地区で初の若手女性農業者グループを設立しました。

子育て中の女性のパート従業員3人を雇っており、女性が子育てしながらも働きやすくなるように、希望の日時で働くことのできるシフト制を導入するほか、重労働を軽減するため土詰め機やコンベアを導入するなど労働環境の改善に取り組んでいます。

齋藤志穂(さいとうしほ)さん

 

※「平成30年度 食料・農業・農村白書」より

(農林水産省)(http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h30/h30_h/trend/part1/chap3/c3_2_00.html#ins42)を加工して作成